災難な宇宙人
〜賞品授与のあと〜
隊長「よーっし、そんじゃ今から
寝る間も惜しんで作業に入るタコ!」
子分「タコ!」
★隊長子分、一旦はける
子供たち、顔を見合わせ、何やら思案顔だが、
やがてうなずき はける。
そして 夜が明けた・・・!
(別に明けなくてもいいけど、イメージ)
隊長「うむ、一時はどーなることかと思ったが、
ありあわせの材料で宇宙船を作れたタコ
自分のあふれる才能が怖すぎるタコ」
子分「夜なべしてがんばったから眠いタコ
隊長ったらタコづかいが荒いタコー」
隊長「くわっぱ!泣き言は禁止タコ、
善は急げ、こんな縁起でもない星
とっとと撤退タコ!」
子A「あ、いたいた」
★子供ふたり、舞台に登場
隊長「うう 面倒なのが来たタコ
/もじゃもじゃ」
子分「こんな朝早くにどしたタコー?
宇宙船なら無事に完成したタコよ」
子B「へー、おつかれさまー!」
子A「何だ、ほんとに帰っちゃうの?
さーみしーなーー」
隊長「なーにしおらしいこと言ってるタコ!
こんな星ともお前らとも 今すぐおさらばタコ!
ぺぺぺのぺー!」
子A「ありゃ、もう出発しちゃうんだ
なら これ持ってってー」
★子A きらめく金貨をほうる。
隊長「/はてな」
子分「/はてな」
子A「おじーちゃんからもらった宝物なんだけど
ともだちになった記念に 一枚あげる。
遠くに行っちゃっても元気でね!」
隊長「と、ともだち……」
子B「あと、これもー」
★子B お花見弁当をほうる。
子B「おなかすいたら可愛そうだと思って
早起きして作ってきたんだよ
船の中で食べてー」
隊長「おっ おまえら……!」
子分「隊長、自分 今ちょっと泣きそうタコ!
人の情けが身にしみるタコー……!」
隊長「く、くわっぱ!
簡単にほだされてどーするタコ!
……だ、だけど そんなに言うなら
また来てやらんでもないタコ……」
子分「さっすが隊長!
/太陽」
★子分、子供たちにたたっと駆け寄る。
子分「今度は 征服じゃなくて 遊びに来るタコー」
子A「うん、おいでおいで」
子B「今度はいっぱい遊ぼーねー」
隊長「ほ、ほれ!ボヤっとすんじゃないタコ
とっとと出発準備にとりかかるタコ!」
子分「がってん承知タコ!」
★子分、うろちょろ。
子分「ところで隊長、新しい宇宙船は いずこに?
確かこのあたりに設置したはずなタコ?
/はてな」
隊長「ふふふ、任せるタコ、
今度はちゃーんと駐禁になんないよう、
"ソダイゴミ"なるものに偽装したタコ!
/太陽」
子分「おおー!」
★子供ふたり、顔を見合わせる
子A「さっき、ゴミ収集車 行っちゃったけど」
隊長「えっ」
★ 隊長 あちこちうろちょろして、叫ぶ
隊長「ノ、ノーーーーーーーーーーーー!!」
ナレ「かくして、母なる地球には 2匹のタコ
もとい、強大な侵略者が住み着くこととなったのでした
『災難な宇宙人』完!」